自らの足で山に登り、そこで見た、感じた、山(地球)の鼓動を描く画家、新山拓。画家は自身の制作工程を「日本画とは、鉱石を砕いた岩絵具により表現された“念い”である。鉱石の絵具を“私”と云う時間を懸け“山へと還す”作業だ」と言い、山に登り描く気持ちを「あの堅牢たる岩壁に染み着いた蒼い苔のように、“人の記憶にこびりつく美しさを描きたい”」と語る。