“超俗の画家“とも称される、小倉遊亀。日本画家:安田靫彦に師事し、日本美術院に属する画家として活躍、女性として初の日本美術院理事長も務め、100歳を超えても描き続けた。身近にあるものに題材をとった人物画や静物画が多く、澄んだ色彩と骨太な線描、そこから生まれてくる明快な造形には、東洋的な精神性を重んじながら、豊かな日常感覚に支えられた近代的な表現が明確に打ち出されている。